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 阪神・淡路大震災で肉親を失った遺族と、防災研究者が語り合う交流会が6日、神戸市中央区の兵庫国際交流会館で開かれた。「命を救うことに研究がどうつながっているのか」「次の犠牲を出さないために何をすればいいのか」。遺族から発せられる率直な疑問に、若手研究者らがそれぞれの立場から思いを述べた。(上田勇紀)

 これまで接点が少なかった遺族と研究者を結ぼうと、京大の矢守克也教授(51)ら8人でつくる「震災20年研究会」が企画。阪神・淡路の遺族3人と防災研究者3人をゲストに招き、学生ら計30人が参加した。

 「私は関西に地震はないと教わってきた。なのに突然やってきた。東日本大震災も『想定外』と言われた。もう家族を失いたくない。どうすれば命を守れるの」

 西宮市で被災し、1歳半だった双子の長男を失った、たかいちづさんが問い掛けた。

 隣に座った京大の奥村与志弘(よしひろ)助教(34)=津波防災=は「『必ず守れる』とは断言できない」と苦渋の表情で答えた。「でも、必ず守りたい。自分にも7歳と3歳の娘がいる。『揺れたら高い場所に逃げろ』など、単純なことしか教えられないが、教え続けるしかない」

 震災を伝え、共有するために-。話題は広がり、会合は3時間半に及んだ。遺族、研究者の双方にとって初めての経験だった。

 震災で11歳の長女を亡くした神戸市須磨区の浅井鈴子さん(61)は「ほかの誰かじゃなく、自分の愛する人や家族を守るために、どうすればいいかを本気で考えてほしい」と注文を付けた。大阪府立大の石原凌河(りょうが)特認助教(27)=都市計画=は「もっと人の気持ちに寄り添った防災が求められる」と振り返った。

 母と弟を失った神戸市東灘区の小学校教師長谷川元気さん(28)は「遺族と研究者が協力して備えの大切さを訴えれば、もっと人の心を動かせるのでは」と話す。研究会は今後も交流の機会をつくる。

2014/12/7

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