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 阪神・淡路大震災から20年を前に、神戸市は段ボール箱に詰めたままになっていた関連資料の整理を進めている。その数、実に6千箱。避難所や仮設住宅の記録、国とのやりとりなど、当時の様子をありのままに伝える資料は震災対応の「原点」ともいえる。文字の消えかかった感熱紙はコピーを取り、写真フィルムもすべてデジタル化するなど、根気強く作業を続けている。(田中陽一)

 整理済みの資料については1月中旬から市役所の「市政情報室」に目録を備え、情報公開に応じる。避難所の日報などもサンプルとして展示する。

 震災関連の文書などについて、市は1999年に永久的に保存することを決定。ファイルや封筒に入れて段ボール箱に保管してきたが、細かな分類はできていなかった。

 このため、同市の外郭団体「神戸都市問題研究所」が2010年から整理を開始。6千箱は主に旧須磨区役所(同市須磨区中島町1)に集められ、5人が作業に携わっている。

 「最初の難関は、文字が消えかかった感熱紙だった」と同研究所主任研究員で市職員OBの杉本和夫さん(65)。劣化が進むため、そのまま放置はできない。コピー機の濃度や色合いを何度も変えながら、うっすらとしか読めなかった書類約2万枚を復元させた。

 写真フィルムやフロッピーディスクのデータはDVDに再記録。タイトルのないファイルも多く、一つずつ中身を確認している。例えば避難所なら名前や時期、「日報」や「苦情」といった内容にも応じて仕分け、整理番号を割り振っている。

 罹災(りさい)証明や義援金の申請書、仮設住宅の契約書なども大量に含まれ、整理が終わったのはまだ約450箱。杉本さんは「震災対応には光と影の部分があったが、職員も市民も徐々に入れ替わり、記憶は薄れる。だからこそ事実を伝える資料を残すことが大事だ」と話している。

2014/12/29

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