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久元喜造・神戸市長
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久元喜造・神戸市長
井戸敏三・兵庫県知事
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井戸敏三・兵庫県知事

 阪神・淡路大震災から17日で20年となるのを前に、兵庫県の井戸敏三知事と神戸市の久元喜造市長が、神戸新聞社のインタビューに応じた。ポスト20年に向け、井戸知事は耐震化の進展や防災を担う人材育成などに意欲を示し、久元市長は市民が助け合うコミュニティーの復活などの課題に真摯に向き合っていく決意を語った。

【井戸敏三・県知事 防災の専門家育てたい】

 -重視する新規事業は。

 「建物の耐震化助成だ。一戸建てであれば、建て直す際を対象にすることも考えたい。一室強化のシェルター方式や、ベッドに覆いをするような一部強化も検討したい。もう一つは大規模集客施設の耐震化への助成。今は延べ床面積7500平方メートル相当が助成対象だが、拡大を検討したい」

 -20年間の成果は。

 「高齢者の見守りの仕組みをつくった。地域ぐるみ、ボランティアぐるみ、看護師や保健師によるプロぐるみの仕掛けができているのは兵庫だけと思う」

 -課題は。

 「復興住宅に入居している被災者の高齢化だ。自治会を維持できなくなっているところもある。とはいえ、若い人に入ってもらうだけでは、その人たちの負担が大きくなり、難しい。早めの対応が必要だ。商店街活性化や区画整理地域の土地利用促進など街のにぎわいづくりも重要だ」

 -県立大に防災科の大学院をつくる。

 「文科系と理科系の両方の専門家を育てたい。スーパーコンピューター『京(けい)』を使った災害の予測モデルがあるが、役立つようにしなければならない。計算科学とハード面の防災対策を組み合わせられる人材を育てたい」

 -ポスト震災20年の展開は。

 「少なくとも、30年を目指す。ひょうご安全の日のつどいも続ける。風化が課題であるからこそ、逆にこうした事業を一つの目標にする。先を見るのも大事だが、我々が直面してきたことをエネルギーにして、次の対策を考えることが重要だ」

(聞き手・岡西篤志、撮影・辰巳直之)

【久元喜造・神戸市長 復興住宅の自治会支援】

 -震災から20年。復興をどう評価するか。

 「神戸は市民の力でかなり短期間のうちに街を復興させることができたということに、大きな感慨を持つ。東日本大震災の被災地と比べても、ものすごいスピードだった」

 「ただその評価の一方で、『拙速に進めた結果、さまざまな課題を残した』という批判も隣り合わせだと感じる。残された課題と、新たな課題に真摯(しんし)に向き合って解決していかなければならない」

 -新長田駅南再開発地区の活性化は課題であり続けている。

 「客が自然に買い物ができる雰囲気になるよう、商業区画の入れ替えや集約化などの再編成に取り組み始めている。今は具体的な成果が見える段階ではなく、試行錯誤でやっていくしかない」

 -高齢化が進み、コミュニティーが維持できない復興住宅が増えている。

 「復興住宅の自治会が取り組む催しに、もっと市が協力できる余地はないか考えている。各棟を管理する指定管理者による見回りや声掛けなども続けていく」

 「復興住宅に限らず、市内の随所で同じ問題が起きている。もう少し顔の見える地域づくり、コミュニティーづくりを考えないといけない」

 -住宅耐震化の目標達成も難しそうだ。

 「震災を経験した都市として、住宅耐震化を進めるのは非常に大事だ。目標は『2015年度に95%』だが、直近の数字は86%で、達成できない可能性が高い。耐震診断や改修、解体撤去の補助制度の周知徹底を図る」

(聞き手・森本尚樹、撮影・後藤亮平)

2015/1/14

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