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 震源地に近い北淡歴史民俗資料館(淡路市)の元館長、富永孝さん(94)=同市浅野南=は、妹の登(のぼり)美恵子さん=当時(66)=を亡くした。この20年は戦中、戦後の体験に重なる。「人々が助け合って行動すれば魅力ある町を取り戻せる。明るく友人が多かった妹も、そう望んでいるはず」。冥福を祈りながら、地域の未来に思いをはせた。(内田世紀)

 震災数年前に夫を亡くし、1人暮らしだった美恵子さん。旅が好きで、きょうだいで出掛けるときは案内役を買って出た。

 同市富島の2階建ての1階。たんすの下敷きになって亡くなった。遺体と対面すると「かわいそうで、気の毒で」と涙が止まらなかった。

 悲しみにくれながら、「震源地の経験を後世に伝えるべきだ」との思いが強まった。昭和40年代から撮り続けていた町の写真。同じ場所での変化が分かるよう、震災の約5年後まで定点観測の撮影を続けた。

 写真を見つめては、変わっていく町に懸念も口にする。「狭い路地に家が密集していたころは近所のつながりが強かったが、絆が薄れてしまったのでは」

 震災は地域の歴史そのもの。「しっかりと残していかなければ」。亡き妹に誓った。

2015/1/18

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