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被災者支援システムには犠牲者遺族の情報を把握する機能もあり、「継続的な支援が可能になる」と語る吉田稔センター長=西宮市西宮浜1
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被災者支援システムには犠牲者遺族の情報を把握する機能もあり、「継続的な支援が可能になる」と語る吉田稔センター長=西宮市西宮浜1

 阪神・淡路大震災を受け、西宮市が独自に開発した情報管理ソフト「被災者支援システム」が、全国933の自治体で導入されている。被災者情報をパソコンで一元管理し、簡易で迅速なサービスを提供する仕組み。東日本大震災を契機に全国の自治体で危機対応への意識が高まり、一気に普及が進んだ。(斉藤絵美)

 システムは、市の住民基本台帳を基に、被災状況など必要なデータを入力すれば、被災者向け証明書の発行▽避難先▽仮設住宅の入退去▽義援金交付▽災害援護資金の貸し付け-などの状況が確認でき、スムーズな行政手続きが可能となる。

 現在は「被災者支援システム全国サポートセンター」(西宮市)がシステムの普及などを担い、兵庫県内では41市町のうち27市町が導入している。

 震災で1146人(震災関連死や市外で亡くなった人を含む)が犠牲となり、約6万1千世帯の家屋が全半壊した西宮市では発生直後、市役所や支所の窓口に被災者が殺到して混乱。わずか2週間で同システムを開発し、手作業だった被災者向け証明書の発行業務などを大幅に短縮できた。

 この功績が認められ、2009年1月には総務省が同システムを収めたCD-Rを全国の全自治体に無償配布。しかし、導入をためらう自治体も多く、当初は200団体ほどだった。

 普及の契機となったのが11年3月の東日本大震災。岩手、宮城、福島の3県では震災前は9市町村しか導入していなかったが、震災後には26市町村に広がった。震災以降、西宮市は全国各地の地方議会など年間150件ほどの視察や研修を受け入れている。

 一方、昨年8月の土砂災害で74人が亡くなった広島市では、システムを導入していながら、当日は庁内の連携不足などでうまく運用できなかったという。

 吉田稔センター長(67)は「早期の災害対応は人命救出につながる。いざというときに役立つものにするため、操作方法の研修にも力を入れたい」としている。

2015/1/16

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