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山口組分裂騒動

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山口組分裂をめぐる現状(26日までの捜査関係者らへの取材に基づく)
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山口組分裂をめぐる現状(26日までの捜査関係者らへの取材に基づく)
暴力団対策法の主な内容
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暴力団対策法の主な内容
神戸山口組の有力団体、俠友会の事務所に捜索に入る兵庫県警の捜査員ら=15日、淡路市志筑
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神戸山口組の有力団体、俠友会の事務所に捜索に入る兵庫県警の捜査員ら=15日、淡路市志筑

【暴対法指定の長期化必至】

 指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)の分裂が表面化してから27日で1カ月。兵庫県警など警察当局は、離脱派の新組織「神戸山口組」を暴力団対策法(暴対法)に基づく指定暴力団として規制するため、実態把握を急ぐ。ただ、数千人規模になるとみられる新組織の全体像はつかみにくく、指定作業の長期化は必至の情勢だ。未指定の間は「あいさつ料」の要求などを禁じた暴対法が適用できず、専門家から法改正を求める声も上がる。

 ■3要件

 暴対法によると、各都道府県公安委員会による指定は「暴力団の威力を使って資金を稼いでいる」「薬物犯罪など暴力団特有の犯罪歴がある者が一定割合以上含まれる」「代表者らの統制下に階層的に団体を構成している」-の要件を全て裏付けなければならない。

 分裂直後は互いに切り崩し工作を繰り広げるため、「傘下組織が上部団体と異なる行動をとるケースも実際にみられ、流動的だ」と兵庫県警の捜査員。集めた情報の精査が欠かせず、暴力団や学識経験者から意見を聴く機会も必要となる。

 ■過去にも長期化

 分裂後の指定に時間がかかった事例は過去にもある。2006年、福岡県拠点の指定暴力団道仁会が割れた際、離脱した九州誠道会(現・浪川睦会)の指定には1年半以上を要した。両団体の抗争は激化、一般市民を含め14人の死者が出た。

 兵庫県内でも1997年8月、山口組ナンバー2の宅見勝若頭らが射殺された事件で、関与したとされる中野会(その後解散)が絶縁となった。互いの報復とみられる発砲事件などが相次いだが、中野会の未指定状態は2年近く続いた。

 現在、指定暴力団は国内に21団体。指定がなければ「あいさつ料の要求」や「不当な地上げ」などの行為は暴対法で規制できず、抗争時の事務所の使用中止命令も出せない。

 ■見えない実態

 さらに今回は、構成員の多さも際立つ。過去のケースでは九州誠道会が約350人、中野会が約170人だったが、神戸山口組の場合、離脱派の傘下組員全てが加われば3千人規模になる。

 警察当局への情報統制を徹底する6代目山口組の体質は神戸山口組も同様とみられ、ある捜査員は「組員名の確認さえも時間がかかる」と言う。早期指定への課題は多いが、兵庫県警は「一日も早い指定で市民の安全を守り抜く」とし、情報収集の部署を9月に増員。警視庁や他府県警との情報交換も進めている。

【日弁連民事介入暴力対策委員会の元副委員長、垣添誠雄弁護士(兵庫県弁護士会)の話】 分裂後に暴力団組織が野放しになり、市民を危険にさらす状態が長引く-という立法上の不備がまた露呈した。指定暴力団だった組織は離脱後も指定要件を満たすと推定し、すぐに指定できるよう改善すべきだ。現行の暴対法は、指定暴力団同士の抗争でない限り、事務所を使用制限できないのも問題。片方が指定暴力団なら制限を可能にすべきだ。そもそも、暴対法は暴力団の存在を認める法律で限界がある。存在自体を認めない抜本的な法的規制が必要だ。

2015/9/27

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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