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山口組分裂騒動

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兵庫県警察本部=神戸市中央区下山手通5
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兵庫県警察本部=神戸市中央区下山手通5

 指定暴力団任侠(にんきょう)山口組が4月以降、毎月の定例会を隔月開催とし、直系組長の毎月会費を10万円から5万円に減額することが、捜査関係者への取材で分かった。警察の取り締まりや暴力団対策法などの規制強化で資金源獲得に苦しむ暴力団組員が増える中、兵庫県警は同組が勢力拡大に向け、組員の負担を軽くして求心力を高める狙いがあるとみて警戒している。

 任侠山口組は昨年4月30日、尼崎市内で記者会見を開き、神戸山口組からの離脱を表明。今年3月、尼崎市内の事務所を本拠地とした指定暴力団とされた。

 これまで定例会は、新年の方針を示す「事始め式」のあった昨年12月などを除き、ほぼ毎月28日に開催。だが最近は約60人いる直系組長に欠席者が増えており、今年3月も約10人が姿を見せなかった。

 「表向きは体調不良が理由でも、実は交通費が捻出できなかったり、会費が払えずに出席できなかったりする組長もいる」と捜査関係者。「高額の会費は組織への不満に結び付き、神戸山口組から離脱した一因にもなった。内部崩壊に至らないよう危惧しているようだ」と語る。

 任侠山口組は、4月の定例会を中止し、5月以降は奇数月に開催する方針を組員らに通達。また勢力拡大を図るため、毎月10万円の会費を納めれば直系組長として登用してきたが、一部の直系組長を除き、会費を5万円に減額したという。

 県警幹部は「場当たり的な対応が多く、組織は一枚岩でない。資金源を巡る摩擦に警戒し、取り締まりを強めたい」としている。

2018/5/2

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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