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山口組分裂騒動

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 指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)と神戸山口組(本拠地・兵庫県淡路市)が衝突した事件が昨年8月の分裂以降、兵庫を含む全国で90件(20日時点)に上ったことが、警察庁への取材で分かった。今年4月に神戸側が暴力団対策法に基づく指定暴力団となってから事件は減ったものの、双方が対立したまま越年(えつねん)する見通しだ。

 警察庁によると、このうち52件で延べ359人が摘発された。事件の死者は岡山や和歌山など5県で5人、負傷者は少なくとも15人。一般人の巻き添えは出ていない。全90件のうち、組事務所などへの車両突入18件▽銃器使用11件▽火炎瓶などの使用6件-と荒っぽい手口が目立つ。

 兵庫では3月、神戸市内で双方の組員らがカーチェイスの末に車を壊し合うなど4件の衝突が相次いだ。全国でも33件が集中し、警察庁が対立抗争状態と認定。4月には兵庫県公安委員会が異例の短期間で神戸側を指定暴力団とし、抗争激化時の事務所使用制限命令などが可能になった。

 警察当局はさらに厳しい規制が及ぶ「特定抗争指定暴力団」への指定も視野に警戒を強めた結果、指定後の事件は15件にとどまり、兵庫県では発生していない。ただ、指定後も5月に岡山市内で神戸側の直系団体幹部が射殺されるなど、殺人・傷害致死事件が4件相次いだ。

 捜査関係者によると、両団体の幹部は5月、和解に向けた交渉をしたが決裂。その後、神戸側が直系組長を増やすなど勢力争いは続き、緊張状態が続く。

 警察当局の包囲網も強まっている。今年は19日までに山口組の直系組長18人、神戸側の9人を摘発(延べ人数、再逮捕は集計せず)。このうち兵庫県警は全国最多となる13人を銃刀法違反や詐欺などの容疑で逮捕した。県警は1~11月、不当要求をした両団体の組員に対し、中止命令13件も出している。

2016/12/30

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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