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山口組分裂騒動

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建物に突っ込んだとみられる車=6日午後10時37分、神戸市長田区五番町
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建物に突っ込んだとみられる車=6日午後10時37分、神戸市長田区五番町
建物に突っ込んだとみられる車=6日午後10時47分、神戸市長田区五番町
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建物に突っ込んだとみられる車=6日午後10時47分、神戸市長田区五番町
建物に突っ込んだとみられる車を調べる捜査関係者ら=6日午後11時3分、神戸市長田区五番町
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建物に突っ込んだとみられる車を調べる捜査関係者ら=6日午後11時3分、神戸市長田区五番町
神戸新聞NEXT
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 6日午後9月50分ごろ、神戸市長田区五番町3、指定暴力団「絆会(旧・任侠山口組)」(兵庫県尼崎市)の織田絆誠代表の自宅に、軽乗用車がバックしながら突っ込んだ。兵庫県警長田署は暴力団の抗争事件の可能性もあるとみて、建造物損壊事件で捜査している。

 同署によると、車のドライバーはそのまま徒歩で逃走。捜査関係者によると、事故当時、織田代表は自宅にいたが、けが人はなかった。

 現場は神戸市営地下鉄上沢駅南西の約300メートルにある幹線道路沿いの住宅街。

 絆会を巡っては、今回の事件現場近くの路上で2017年9月、任侠山口組(当時)の男性組員が射殺される事件があった。

 今年5月10日には三重県伊賀市の病院駐車場で、車内にいた絆会の組員が撃たれた。同3日には、岡山県の指定暴力団池田組の関連施設に軽ワゴン車がバックしながら突っ込む事件も発生している。

2022/6/7
 

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山口組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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