連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

山口組分裂騒動

  • 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 兵庫県尼崎市の路上で27日夕、指定暴力団神戸山口組(神戸市中央区)の古川恵一幹部(59)=尼崎市=が射殺された事件で、現場から逃走したとみられる車に乗り、京都市内で京都府警に銃刀法違反などの容疑で現行犯逮捕された無職朝比奈久徳容疑者(52)=愛知県江南市=が、「別の神戸山口組の組員を狙うために京都に向かった」などと話していることが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、朝比奈容疑者は、神戸山口組と対立する全国最大の指定暴力団山口組(神戸市灘区)の元組員との情報がある。同容疑者は京都府警に確保された際、「(古川幹部への発砲は)自分がやった」と関与を認め、その後、別の神戸山口組系組員を襲う計画についても話したという。警察は、同容疑者が神戸山口組の組員を相次いで襲撃しようとしていた可能性があるとみて背景を調べる。

 一方、逮捕時に同容疑者が所持していた自動小銃は、形状から米国製の可能性が高く、「個人で入手できるとは考えにくい」(捜査員)という。警察は発射の形跡などを鑑定するとともに、入手経路や組織的関与の有無を調べている。

 山口組は2015年8月に分裂し、離脱派が神戸山口組を結成。17年4月には、さらに神戸山口組から分裂する形で指定暴力団任侠(にんきょう)山口組(尼崎市)が発足。三つどもえ状態となり、兵庫県内をはじめ各地で抗争事件が相次いでいる。

 射殺された古川幹部も山口組から神戸山口組に移籍。その後、傘下組員の大半が任侠山口組に移るなど分裂騒動の渦中にいた。

2019/11/28

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

天気(1月28日)

  • 17℃
  • ---℃
  • 30%

  • 13℃
  • ---℃
  • 60%

  • 19℃
  • ---℃
  • 30%

  • 15℃
  • ---℃
  • 50%

お知らせ