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山口組分裂騒動

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神戸山口組の本拠地として使用されていた俠友会事務所=淡路市志筑
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神戸山口組の本拠地として使用されていた俠友会事務所=淡路市志筑

 兵庫県淡路市志筑で2015~17年に指定暴力団神戸山口組の本拠地として使われた直系団体「俠友(きょうゆう)会」の土地・建物を同市が買い取る方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。市は、物件の取得費を含む補正予算案を12月定例市議会に提出する。買い取り額は約3千万円とみられる。

 事務所は、15年8月の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)の分裂後、離脱した組長らが立ち上げた神戸山口組が拠点事務所として使用。同年9月以降、毎月の定例会などが開かれた。

 16年に立ち退きを目指す市民団体が発足し、17年4月には兵庫県警が事務所前に警戒所を設置した。同年10月、暴力団追放兵庫県民センターが「代理訴訟制度」に基づき、住民に代わって事務所の使用差し止めを求める仮処分を神戸地裁に申し立て、同年11月に認められた。

 その後も組長らが住居として居座り続けたが、20年1月に神戸山口組などが「特定抗争指定暴力団」に指定され、淡路市が「警戒区域」となったことから、事務所への立ち入りが禁じられた。現在は神戸市中央区に本拠地を置いている。

 関係者によると、今年に入り、県警を通じて「事務所の所有者が売却の意向を示している」との情報が淡路市に入った。市は関係する法令を踏まえ、慎重に検討。予算案に計上する買い取り額は、暴力団への利益供与に当たらない「正常価格」という。

 事務所があるのは同市中心部の住宅街で、近くに小学校や中学校、高校もある。建物は07年築で、鉄骨3階建て延べ約487平方メートル。土地の面積は近隣の駐車場を含めて計約411平方メートル。

 同市の門康彦市長は神戸新聞社の取材に「事務所が別の暴力団員の手に渡れば買い取りは難しく、市民の不安は続く。そうなる前に決めた。買い取った後の扱いは、地元住民の意見を聞きながら慎重に判断する」と話した。

 自治体による暴力団関連施設の買収は、尼崎市が今年3月、かつて組事務所だった組幹部の自宅を全国で初めて取得した例がある。

【記事特集リンク】山口組分裂騒動

2021/12/1
 

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」と���見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山口組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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