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山口組分裂騒動

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神戸地裁=神戸市中央区橘通2
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神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 兵庫県尼崎市で昨年11月、神戸山口組幹部=当時(59)=が射殺され、山口組の元組員が殺人罪などで起訴された事件で、神戸地裁が裁判員裁判の対象から外す決定をしたことが5日、分かった。一方で、昨年4月に神戸市中央区で起きた別の事件は、地裁の別の裁判長が裁判員裁判の対象とする決定を出した。ともに特定抗争指定暴力団の山口組と神戸山口組の抗争とされる事件で、判断が分かれている。

 尼崎の事件は昨年11月27日夕に発生。自動小銃で15発を発射して神戸山口組幹部を殺害したとして、殺人罪などで山口組の元組員朝比奈久徳被告(53)が起訴された。事件後、両組織は特定抗争指定暴力団に指定された。

 裁判員法では、裁判員の生命、身体、財産などに危害が加えられる恐れがある場合は、対象から除外し、裁判官の合議体で行うとの規定がある。神戸地検は、昨年に県内で起きた両組織が関わるとされる事件4件を「関係者が裁判員に危害を加え、公判に悪影響が出る恐れがある」として、地裁に除外請求していた。

 地裁によると野口卓志裁判長が9月30日、朝比奈被告の事件を裁判員裁判から外す決定を出した。理由を「裁判員法の規定に該当すると判断した」とする。

 一方、神戸山口組系組長を包丁で刺したとして、いずれも山口組系組員の男2人が殺人未遂罪などで起訴された事件は、地裁の小倉哲浩裁判長が9月23日、裁判員裁判とすることを決定。「理由は明らかにしない」とし、地検は決定を不服として即時抗告している。

2020/10/6

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を���しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山口組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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