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山口組分裂騒動

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神戸山口組が4回目の定例会を開いた直系団体事務所。毎回会場を変えており、兵庫県警やメディアも動向に注目している=11月7日、神戸市西区玉津町上池
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神戸山口組が4回目の定例会を開いた直系団体事務所。毎回会場を変えており、兵庫県警やメディアも動向に注目している=11月7日、神戸市西区玉津町上池

 「親子の盃(さかずき)いうのは絶対のもんや。(神戸山口組は)忠臣蔵のような気分か知らんけど、全然違うで」

 山口組直系組長が9月、離脱派への怒りを本紙記者にまくしたてた。

 暴力団は、組長と盃を交わす儀式で“親子”や“兄弟”となり、擬制の「血縁関係」を結ぶ。山口組にとって離脱派の行動は親に逆らい、おきてを破る反乱に映る。

 一方、神戸山口組は関係団体に発足を知らせる文書で、現在の6代目山口組組長を「利己主義甚(はなは)だしく」と批判。見過ごせば「山口組を自滅に導く」と対抗した。

     ◆     ◆

 「関西対名古屋」

 山口組分裂の構図はこう評されてきた。

 6代目山口組は2005年の発足以降、篠田建市(通称・司忍(つかさしのぶ))組長(73)の出身母体「弘道会」(名古屋市)がナンバー1、2の役職を独占する。

 先代の5代目組長は、山口組内の最大組織として絶大な影響力を誇った「山健組」(神戸市中央区)出身だ。重用されてきた関西の組長らは「管理主義的な組織運営や人事面の“名古屋優遇”に、長く不満をくすぶらせていた」(捜査関係者)といい、その多くが離脱した。神戸山口組のトップには現在、山健組の井上邦雄組長(67)が就く。

 山口組本体への上納金(会費)や、6代目体制を支えるため直系団体に課された水や歯ブラシの購入も重い負担だったとされる。

 「会費を下げれば無理して悪いこともせんで済むやろ」。分裂直後にそう語ったとされる神戸山口組最高幹部。実際に同組は上納金を月10万~30万円に設定。対する山口組も「幹部」に就く直系組長で月105万円だった上納金を分裂後に20万円減額し、傘下組織の懐柔策を図ったとされる。

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 暴力団分裂はトップ交代に伴う場合が多く、今回は例外的だ。ただ山口組ナンバー2の高山清司若頭(68)は収監中。権力の空白を狙ったかのように大量離脱は起き、正統性を主張し合う両組織の衝突が全国で相次いでいる。

2015/12/19

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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