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山口組分裂騒動

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兵庫県警本部=神戸市中央区下山手通5
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兵庫県警本部=神戸市中央区下山手通5

 全国最大の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)が3分裂状態になる中、兵庫県警は2018年、暴力団事務所など県内の拠点施設の撤去に乗り出す方針を固めた。50カ所以上ある拠点施設の危険性などを判断し、使用差し止めを住民と進める全国初の専門チームを18年春にも編成する。暴力団追放兵庫県民センター(同市中央区)が住民に代わって訴訟を担う制度の活用を見込み、センターなどが訴訟費用を立て替えたり一部負担したりするための予算措置も目指す。

 県警の西川直哉本部長が神戸新聞社の取材に応じ、「暴力団同士が対立している今こそ弱体化が可能だ。不安の高まる地域を県警が優先的にバックアップする体制を整える」などと意欲を示した。

 山口組総本部をはじめ、指定暴力団神戸山口組や任侠(にんきょう)山口組の代表的な拠点も対象になるとみられる。総本部は1963年、3代目組長の自宅として使用が始まり、現在は組員らが常駐し、全国の直系組長が月1回のペースで集まる「定例会」の会場にもなっている。

 代理訴訟制度は、訴訟を希望する住民保護の観点から暴力団対策法に基づき、住民に代わって暴追センターが原告となって訴訟を起こせる。認められれば、組員らの立ち入りが禁止され、会合などが開けなくなる。2017年10月に神戸山口組の本拠地事務所(淡路市)の使用差し止めを求める仮処分が県内で初めて申請され、認められた。

 県警によると、同制度の利用を希望する住民らとの協議や調整には暴追センターや県警の担当者が当たっている。県警の取り組み強化に賛同し、今後、訴訟に踏み切る住民の増加が見込まれることなどから、18年春にも「暴力団事務所撤去推進室(仮称)」を県警内に設け、訴訟手続きの支援や安全確保などを図る。

 県内の暴力団事務所を巡っては、神戸・三宮地区で飲食店からのあいさつ(みかじめ)料の徴収の拠点になっていた神戸山口組の傘下事務所(神戸市中央区)に対しても17年12月、周辺住民らが暴追センターを通じて使用禁止の仮処分を申請している。分裂による衝突が相次いだことを受け、山口組や任侠山口組の系列事務所周辺でも住民が排除運動に取り組むなど機運が高まる。神戸市も総本部などの使用差し止めに向け、県警と協調する方針を表明している。

 【山口組の分裂】 2015年8月27日、国内最大の指定暴力団山口組から直系13団体が離脱して神戸山口組を結成した。その後、双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月、対立抗争状態と認定。同年4月には兵庫県公安委員会が神戸山口組を指定暴力団とした。同年末の構成員数は山口組が約5200人、神戸山口組は約2600人。さらに神戸山口組内の一部の組長らが17年4月に離脱し、任●(にんきょう)団体山口組(後に任侠山口組に改称)の結成を表明。警察庁は「神戸山口組の内紛」とみている。

(注)●は「侠」の右が「夾」

2018/1/1

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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