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山口組分裂騒動

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発砲事件があった現場周辺を調べる警察官=21日午後8時3分、神戸市中央区熊内町9
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発砲事件があった現場周辺を調べる警察官=21日午後8時3分、神戸市中央区熊内町9

 「パーンパーンパーンとしっかりした音が3回聞こえた」。神戸市中央区熊内町9で起きた発砲事件。近くに住む40代の女性は、まだ耳に残る乾いた発砲音に声を震わせた。

 現場はJR新神戸駅の約100メートル北にある住宅街。周辺は多くの警察官や鑑識車両が行き来するなど、物々しい雰囲気に包まれた。

 幼い娘と暮らす女性は「最近まで警察車両が施設近くに止まって警戒してくれていたのに。全く安心できず、不安です」と表情を曇らせ、娘は「怖い」と母親の首にしがみついた。

 近くに住むアルバイト男性(19)は「パンパンと何回かはじけるような音が聞こえた。叫び声や怒号は聞こえなかった」と証言する。「普段から暴力団の施設があるのは知っていたけれど、人が撃たれるなんて」と声を落とした。

 また、別の40代女性によると、周辺では数年前にも暴力団関係者による事件があったといい、「ここ数年は平穏だと思っていたのに、今回の事件でまた騒がしくなると思うと怖い」と話す。

 散歩中の60代女性は「普段はとても静かな場所なのでびっくり。これから不安な日々が続くと思うとたまらない」。近くの女性(42)も「山口組の分裂以降、何があるか分からないと思っていたので、とても怖い。一般の人が巻き込まれないようにしてほしい」と戸惑いを隠せない様子だった。

2019/8/21

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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