連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

山口組分裂騒動

  • 印刷
4月10日に開かれた神戸山口組の定例会。兵庫県警などが警戒に当たった=淡路市志筑
拡大
4月10日に開かれた神戸山口組の定例会。兵庫県警などが警戒に当たった=淡路市志筑

 指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から分裂した神戸山口組(本拠地・淡路市)が、暴力団対策法に基づく指定暴力団とされて15日で丸1年を迎える。全国で相次いだ衝突は指定後に減少し、表向きは沈静化した。だが4月に入り神戸側が神戸市内に新拠点を設け、直後には同組が「分裂する」という真偽不明の情報も出回った。山口組との対立抗争状態が水面下で活発化しているとの見方もあり、警察当局が警戒を強めている。

 10日朝、淡路市志筑にある神戸山口組の本拠地前は緊張感に包まれた。

 定例会を前に「直参」と呼ばれる直系組長たちの出席状況を兵庫県警の捜査員らが念入りに確かめた。県警にもたらされた「二つに分裂する」という情報の裏取りを進めたが、離反を取りざたされた組長らが現れ、誤報との見方が広がった。直前には幹部人事を巡って神戸山口組の内部で議論がもつれているとの情報も入っていたという。

 捜査関係者はこう指摘する。「情報を流したのは山口組側からの可能性もある。『謀反の動きあり』と神戸山口組の内部に疑心が広がれば、勢力をそげる」

 指定1年を前に神戸側は新たな動きを見せている。県警などによると、神戸・三宮で政治団体の建物とされる一室が改装され、5日以降、神戸山口組の組員らが出入りを始めた。

 場所は加納町交差点の北東約250メートル。分裂後、同交差点を境界に両派の勢力は二分する構図になっていたが、新拠点設置がトラブルを招く危険もある。

 2月には別団体の指定暴力団会津小鉄会(本部・京都市)の後継人事を巡る内紛に、二つの山口組が介入。「代理戦争」の様相を呈している。

 県警は、双方が水面下で対決姿勢を強めているとみて情報収集や取り締まり態勢を強化。4月3日には神戸山口組の本拠地前に特別警戒所も設けた。「市民が巻き添えになる事態を未然に防ぎ、双方の壊滅を目指す」としている。

2017/4/15

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

天気(11月17日)

  • 19℃
  • ---℃
  • 0%

  • 19℃
  • ---℃
  • 10%

  • 20℃
  • ---℃
  • 0%

  • 19℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ