連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

山口組分裂騒動

  • 印刷
サイン騒動を受け、JR新神戸駅構内に張り出された掲示物=5日午前、神戸市中央区
拡大
サイン騒動を受け、JR新神戸駅構内に張り出された掲示物=5日午前、神戸市中央区

 指定暴力団山口組の定例会が5日、神戸市灘区の同組総本部である。兵庫県警は1カ月前に山陽新幹線新神戸駅(同市中央区)で起きた“サイン騒動”を受け、同駅でも朝から厳重に警戒。JR西日本と合同で実施した新たな対策が奏功したのか、騒動を仕掛けた神戸山口組系組員らが集まることもなく、山口組組長も姿を見せなかった。

 新たな対策は、掲示物による駅構内での「禁止事項」の明示。対象は組員に限らないが、駅利用者らに不安を与えたり、通行を妨げたりする行為を禁じ、違反者には退去を求める。応じなければ県警が厳しく対処する方針で、今月3日に構内約10カ所へ張り出した。

 5日は数十人の警察官が防弾チョッキ姿で新神戸駅に配置され、白バイが周辺を警戒したが、神戸側の組員が集まることはなかった。捜査関係者によると、山口組の篠田建市(通称・司忍)組長(74)は車で総本部入りしたとみられ、定例会に出るため同駅を利用した山口組直系組長らにも禁止行為はなかった。

 騒動は9月5日にあり、神戸側の組員ら数十人が定例会に向かうため改札口を出た篠田組長に「サインくださぁい」と叫び、制止した警察官ともみ合いになった。

2016/10/5

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

天気(11月16日)

  • 18℃
  • 10℃
  • 20%

  • 20℃
  • 5℃
  • 40%

  • 19℃
  • 8℃
  • 10%

  • 19℃
  • 6℃
  • 20%

お知らせ