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山口組分裂騒動

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改装中の特別警戒所となる建物(左)。山口組総本部の玄関(右奥)を見渡すことができる=神戸市灘区篠原本町4
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改装中の特別警戒所となる建物(左)。山口組総本部の玄関(右奥)を見渡すことができる=神戸市灘区篠原本町4

 指定暴力団山口組と神戸山口組の対立が続く中、兵庫県警が神戸市灘区の山口組総本部前に「特別警戒所」を開設することが4日、捜査関係者への取材で分かった。県が所有する空き物件を改装して転用し、10日から利用を始める。監視や暴力団捜査の拠点となるが、特定の暴力団を対象にした同種の常設施設は全国的にも珍しい。県警はより厳しく規制できる「特定抗争指定暴力団」とすることも視野に入れ、両団体の封じ込めを狙う。

 警戒所は2階建てで、組長や関係団体の幹部らが出入りする玄関の向かいにある。もとは県職員用の公舎だったが、未使用の状態となっていたため、県警と県が協議し、山口組対策の拠点として活用することを決めた。

 開所後は暴力団担当の捜査員らが随時立ち寄り、夜間も含め警戒や監視に当たる。周辺には暴力団追放を訴える大型の看板も設け、地域の機運を高める。

 山口組と神戸山口組を巡っては警察庁が今年3月、「対立抗争」状態にあると認定。昨年8月末の分裂以降、両団体が絡む事件は兵庫県内の4件を含め全国で約80件に上る。分裂との関連は捜査中だが、5月には岡山市で、7月には名古屋市で神戸側の組員が射殺される事件も起きた。

 両団体の衝突がさらに激化すれば「特定指定」の動きが本格化する可能性もあり、県警は4月に専従捜査員によるプロジェクトチームを設置するなど情報収集の体制を強化。神戸側が本拠地とする淡路市の俠友会事務所周辺でも巡回を増やし、動向を注視している。

2016/8/5

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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