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山口組分裂騒動

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 「撃ってみい」。組員の男性が声を荒らげた瞬間、「パン」と銃声が鳴り響いた。神戸市長田区で12日、暴力団任侠山口組の組員が射殺された事件は、白昼の住宅街で、住民の目前で起きた。現場から約50メートル離れた交差点から様子を見ていた近くの自営業の男性(65)らが、発生時の生々しい様子を語った。

 「黒い乗用車が路地をふさぎ、幹線道路に出て来ようとした白色ワゴンにぶつかったんや」

 乗用車は「なにわ」ナンバーのセダン。任侠山口組側は、白色ワゴン車を先頭に計3台の車列が、路地(幅約4メートル)を北側から市道山手幹線に向け走っていた。ワゴン車には織田絆誠(よしのり)代表(50)が乗っていた。

 「黒い乗用車の運転席から男が、車列の1台から組員がそれぞれ降り、車道や中央分離帯付近で取っ組み合った」

 路地を遮られた3台の車は、慌てて後方に逃げだす一方、2人は地面に転がりながら取っ組み合いを続けた。その直後、「パン」と1発目の銃声。2人は歩道側と中央分離帯付近で間合いを取った。歩道側の組員が挑発した瞬間、2発目の銃声とともに倒れたという。

 「歩道上には数人の住民がいたが、発砲音とともに近くの建物内に逃げ込んだ」。拳銃を発射した男は、そのまま山手幹線を西へと走り去った。

 「バイクに乗った男らがいた」と話す目撃者がいる上、現場にヘルメットも残っており、事件にバイクが使われた可能性も出ている。

 「もし流れ弾が飛んできたらどうするのか」「子どもらも通学する道路なのに」。一歩間違えば市民も巻き込まれかねない白昼の発砲事件に、住民らは怒りと不安に包まれた。

2017/9/13

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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