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山口組分裂騒動

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発砲現場は繁華街の一角。現場周辺は物々しい雰囲気に包まれた=27日午後8時31分、尼崎市神田南通1
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発砲現場は繁華街の一角。現場周辺は物々しい雰囲気に包まれた=27日午後8時31分、尼崎市神田南通1

 またも、市中での凶行が繰り返された。兵庫県尼崎市で27日夕、指定暴力団神戸山口組の幹部(59)が射殺された事件。10月、神戸市中央区で起きた暴力団組員の射殺事件に続き、今回の現場も住宅や商店街に近く、人通りが多い繁華街の一角だった。一つ間違えれば市民が巻き込まれる最悪の事態となるだけに、発砲を目撃した住民らは「怖い」と声を震わせた。

 現場は阪神尼崎駅の北西約400メートルで、マンションや飲食店、駐車場などが立ち並ぶ一角。すぐ北側には商店街があり、事件があった夕方は買い物客らでにぎわっていた。事件後、現場はブルーシートで覆われて県警の鑑識作業が続き、スマートフォンで撮影する人々などで物々しい雰囲気になった。

 現場近くにいたという50代の男性は発砲を目撃。殺害された幹部がいたとみられる飲食店の前で、男がライフルのような銃を片手で持ち、幹部を撃ったという。「大きなパンパンという音が5、6秒おきに聞こえた。(幹部が)倒れた後も5回くらい撃っていた」と顔をこわばらせた。

 近くで飲食店を営む男性も店の前で「バンバンバン」と重く鈍い音を聞き、現場に駆け付けると、「頭や胸から血を流した男性があおむけに倒れていた」と話す。発砲したとみられる男は、怒鳴り声を上げて白色の軽乗用車に乗ったという目撃があり、猛スピードで西に走り去ったという。男は京都市南区で逮捕された。車内から拳銃と自動小銃、実弾5発が見つかったという。

 暴力団の抗争とみられる事件が起きたが、尼崎市では今年から、市や市内の3警察署などが暴力団排除の動きを活発化させたばかりだった。10月の大会には市民ら約300人が集まり、今月5日には今回の現場に近い指定暴力団の事務所周辺で、住民ら約150人が暴力団追放を訴えてパレードした。

 発砲事件を受け、現場を管轄する尼崎南署は28日に、管内にある小学校11校の通学路でのパトロールを決定。地元で防犯活動に取り組む男性(75)は「せっかく尼崎のまちのイメージが良くなってきたのに、この事件のせいで後退してしまう」と嘆いた。

2019/11/27

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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