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山口組分裂騒動

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 暴力団の事務所新設を巡り、兵庫県が暴力団排除条例を改正する方向で調整を始めたことが21日、関係者への取材で分かった。現行の条例では、学校や図書館の隣接地域など10項目以上の禁止要件を定めている。だが、指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)と指定暴力団神戸山口組(本拠地・淡路市)の対立抗争状態などを受け、規制の網を抜けて新設する動きが見られるため、都市計画法上の商業地域と近隣商業地域を禁止区域に加える。両地域を暴排条例の禁止区域に定めた自治体はなく、施行されれば全国初となる。

 県は近くパブリックコメント(意見募集)を実施し、6月の県議会定例会に改正案を提案する方針。現行条例は、学校や公共施設の周囲200メートル以内や、都市計画法上の住居地域で暴力団事務所の新設や運営を禁じている。改正案で商業地域と近隣商業地域が加わると、工業地域を除く県内の大部分が規制されることになる。

 関係者によると、今年3月、指定暴力団神戸山口組の直系組長が、神戸市中央区二宮町3でビルの所有権を取得。4月に入って組員の出入りが確認され、事務所機能を備えた関連施設になったとみられている。付近にある小学校や児童館はいずれも250メートル以上離れており、規制の範囲外になっている。

 こうした“抜け道”を狙った新設は2011年4月に条例が施行されて以降、約10カ所で確認されているという。15年8月に指定暴力団山口組が分裂して以降、神戸山口組との勢力争いが神戸・三宮などで激化し、県警などは条例の改正が急務と判断したもようだ。

 暴力団排除活動に詳しい垣添誠雄(もとお)弁護士は「既に設けられてしまった施設には適用できないが、今後、繁華街などへの進出を止めることができる点は画期的だ。兵庫の動きが全国に波及すれば、暴力団撲滅への大きな力になる」と話した。

2017/4/21

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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