連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

山口組分裂騒動

  • 印刷
現場に近い小学校前で児童の登校を見守る警察官=11日朝、神戸市中央区中山手通7厳戒の朝
拡大
現場に近い小学校前で児童の登校を見守る警察官=11日朝、神戸市中央区中山手通7厳戒の朝

 10日午後、神戸市中央区の指定暴力団神戸山口組「山健組」の事務所近くで、同組系組員とみられる男性2人が射殺された事件で、殺人未遂容疑で兵庫県警に現行犯逮捕された指定暴力団山口組傘下「弘道会」系組員の男(68)=鹿児島市=が発砲直前、同事務所の近くに車を止め、運転席で待機していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。

 この直前には山健組の定例会が開かれており、県警は男が車内で待ち伏せし、発砲の機会をうかがっていたとみて調べる。

 事件は10日午後2時40分ごろ、神戸市中央区下山手通7の路上で発生。捜査関係者によると、この数十分前からシルバーのセダンタイプの車が同事務所近くの車道に止まっていたという。

 同事務所周辺を警戒中の生田署員2人が不審に思い、運転席の男に声を掛けたところ、「取材に訪れた記者だ」などと返答。同署員が男を車から降ろし、身体検査や所持品検査をしようとしたところ、近づいてきた男性2人に突然発砲したという。発砲音に気付いた同署員が男を取り押さえた。拳銃には弾が残っていたという。

 県警は10日午後、車を押収し、所有者や車内などを調べている。

      ◇

 現場近くの山の手小学校(神戸市中央区中山手通7)では11日朝から、生田署員らが見守る中で児童が登校するなど、一帯の警戒を強めた。

 同署員や教職員らは、登校が始まる午前7時半ごろから、学校近くの交差点や校門近くに立ち、同校の児童約580人の登校を見届けた。

 また、パトカーが赤色灯を回しながら通学路を巡回。同校によると、児童らが帰る際には集団下校を行う予定という。

 小学1年の子どもを送りに来たという女性(40)は「事務所が近いので、同じような事件がまた起こるかもしれない」と不安げに語った。

2019/10/11

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

天気(11月13日)

  • 20℃
  • 12℃
  • 30%

  • 22℃
  • 6℃
  • 40%

  • 21℃
  • 11℃
  • 30%

  • 21℃
  • 8℃
  • 30%

お知らせ