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山口組分裂騒動

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神戸地裁=神戸市中央区橘通2
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神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 指定暴力団の山口組(神戸市灘区)、神戸山口組(同市中央区)、任侠山口組(兵庫県尼崎市)による三つどもえの緊張状態が続く中、暴力団追放兵庫県民センター(神戸市中央区)は31日、尼崎市にある任侠山口組傘下組織の事務所の使用差し止めを地域住民に代わって求める仮処分を神戸地裁に申し立てた。

 2013年施行の改正暴力団対策法で定められた「代理訴訟制度」に基づく措置。同センターはこれまでに、神戸山口組が本部事務所として使っていた淡路市の事務所と、任侠山口組の本部事務所に対して同様の申し立てをし、いずれも地裁が使用を禁じる決定を出した。

 関係者によると、新たな申し立ての対象は、尼崎市内の住宅街にある任侠山口組傘下団体「古川組」の事務所。任侠山口組が本部事務所の使用を禁じられた後、会合などに利用することがあった。

 県内では三つの山口組の事務所周辺で抗争事件が相次いでおり、同センターは「事務所の存在で平穏に暮らす権利が侵害されている」という住民側の訴えを受け、代理で申し立てを行うことを決めた。費用は、尼崎市が今年4月に施行した「市暴力団排除活動支援基金条例」を初めて適用し、同市の基金から一部援助を受ける見通しという。

 仮処分が出れば、任侠山口組は本部事務所に続き主要な拠点を失う。兵庫県警が現在、山口組総本部や神戸山口組本部事務所などに出している使用制限の仮命令と合わせ、抗争の沈静化が期待される。

 任侠山口組は、山口組から分裂した神戸山口組がさらに分裂する形で17年春に発足。18年9月、県公安委が指定暴力団と認定した。同月には神戸市長田区の路上で、任侠山口組系組員が神戸山口組系組員に射殺される事件が発生した。

2019/10/31

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

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