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学園リポート

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「泣いていいんだよ」というテーマで制作した「人生ゲーム」
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「泣いていいんだよ」というテーマで制作した「人生ゲーム」

 神戸学院大学現代社会学部の李洪章(リホンジャン)准教授のゼミで今秋、「人生ゲーム」の制作に取り組んだ。これはゼミ独自の活動で、その目的について李准教授は「自分以外の人生を考えることで、社会にある問題を多様な立場から想像できる人になってほしい」と話す。

 1回生21人が4グループに分かれ、2カ月かけてオリジナルのゲームを考案。私の所属したグループは「泣いていいんだよ」というテーマに決めた。つらいことや悲しいことが起きるからこそ、日常の小さな幸せを感じられると考えたからだ。一般的な人生ゲームは億万長者を目指すが、私たちは多くの困難を乗り越えることをゴールとした。

 序盤のコマについては「違う高校に進み別れた」「単位を落とした」「最後の試合に出られなかった」など、次々にアイデアが出た。一方、社会人の段階になると意見が出なくなり、制作が行き詰まった。自分と立場が違う人の日常を想像する難しさを教わった。

 他のグループでは、お葬式に集まる人数の多さを競ったり、スポーツマン・サラリーマン・ユーチューバーのいずれかを選択したりする人生ゲームを制作。11月末に完成し、皆で実際にプレーしてみた。ある男子学生は「幅広い発想が詰まっていて面白かった」と話した。

 「自分から見えている社会が全てではない」。これは李准教授が大切にしている考え方であり、私たちに伝えたいことでもある。今回の活動を通し、他者の立場に立って考えられる想像力を養いたいと強く感じた。

 (神戸学院大学現代社会学部1年・内芝とあ)

2022/12/14
 

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