昨年11月20日、3年ぶりに開かれた第10回神戸マラソンに、神戸学院大学現代社会学部社会防災学科の学生44人が、ボランティアのAED隊として参加した。ランナーが倒れた場合、直ちに駆け付け救命処置ができるよう1キロ間隔で待機。赤色のジャンパーを着てAED(自動体外式除細動器)と救急セットを持ち、「もしも」に備えた。
同科の授業には救命処置の実習などがあり、多くの学生は救急インストラクターの資格を持つ。このため初回から毎年、この重要な役割を任されている。
今大会では学生の出動はなかった。しかし当日、心肺停止になったランナーにAEDを使い、救助した事案が発生。機器と、迅速に対応できる人材の必要性が改めて確認された。
同学科1年の学生は「手順は頭に入っているが、目の前で人が倒れたらと思うと、正直怖い気持ちもあった。自分の実力を確かめる機会になったので、今後に生かしたい」と振り返った。神戸マラソンは、私たちに防災を学ぶ意味を教えてくれた。
(神戸学院大学現代社会学部1年・安福瑞希)